リッキーガット症候群は、あまり馴染みのない言葉に聞こえますが、実は生活習慣によって誰でもなりうる病気です。
実際には現代人の多くがリッキーガットになっていると考えられています。
この記事では、リッキーガット症候群についての特徴やその対策を述べていきます。
リッキーガット症候群とは?
リッキーガットとは直訳すると”漏れている腸”となります。
小腸の上皮粘膜が、炎症を起こし粗い網目のように緩んでしまっている状態を指しています。
この状態になると、たんぱく質の吸収が途端に悪くなっていまい、他にも消化酵素や胆汁酸も不足していきます。
消化酵素が働かず、消化不良を起こすので体に負荷がかかります。
その結果、体はアレルギーを症状を引き起こす抗体を作りやすくなり、体内で炎症を起こしやすくなってしまいます。
ここではリッキーガット症候群について簡単に説明しましたが、まだあまりピンと来てない方もいると思います。
次にリッキーガットになっている可能性のある人にあてはまる具体的な特徴について述べていきます。
ガスや膨満感
食べ過ぎたわけではないのに、基本的にいつもお腹の調子が良くない人がいると思います。
常にお腹が張っていたり、しょっちゅうおならがでたりするのです。
そのような人は、リッキーガットの可能性が高いです。
リッキーガットは、小腸が炎症を起こしているので、お腹の調子が慢性的に悪くなる原因となりえます。
気分が憂鬱
いつも頭がぼんやりしていて、やる気がない、すぐに物事をあきらめてしまうことはありませんか?
これらは生まれ持った”性格”と思ってしまうことが多いですが、実は、体の不調はメンタルにも大きな影響を及ぼします。
リッキーガットにより、たんぱく質がうまく吸収できず不足してしまうと、ドーパミンをはじめとした神経伝達物質やホルモンに悪い影響を与えます。
睡眠の質が良くない
心身の健康のために欠かせない睡眠の質も、リッキーガットと大いに関係があります。
「眠りが浅いのはストレスのせい」「寝れなくなったのは歳のせい」と思い込んでいる人が少なくないのですが、これはリッキーガットの消化不良による影響がある可能性があるのです。
睡眠を司るメラトニンやセロトニンの生成や分泌が低下し、夜なかなか寝付けなくなってしまいます。
リッキーガット症候群の改善
リッキーガット症候群の改善には、食生活の見直しが必要不可欠になります。
本来、健康な腸粘膜は網の目のようになっており、きわめて細かく、小さなものしか通しません。
しかし、腸粘膜に炎症が起こると、網の目が少しずつ開いてしまい、本来は通さないものまで通してしまうようになります。
これがリッキーガット症候群です。
そのため、腸粘膜のケアが必要となり、食生活の見直しが重要になってくるのです。
もっと言うと、リッキーガットを改善するために、何かを体に入れるのではなく、腸粘膜に炎症を起こすものを体に入れないことが大切になってきます。
次に食生活の見直しの重要なポイントについて紹介していきます。
リッキーガットを作り出す食品を取らない
最初に説明すると、リッキーガットを作り出す食品となりやすいものが小麦と乳製品です。
未消化の食べ物(異物)が体内に入ってくると、体はその異物を排除しようと攻撃をはじめ、その攻撃によって炎症が起き、腸粘膜はどんどんゆるんでいってしまいます。
そして、そのもっとも大きな原因となる、未消化の食べ物になりやすいのが、小麦に含まれるグルテンと乳製品に含まれるカゼインとなります。
人種に関係なく、世界中の人々にとって、グルテンやカゼインは非常に消化しづらい成分なのです。
なので、それらを体に入れないことがとても重要になってくるのです。
カンジタ菌の増殖
カンジタ菌の増殖も大きな原因となります。
カンジタ菌はもともと私たちの体の中にいる常在菌ですが、病気やストレスなどで身体が弱ると、爆発的に増殖し、バイオフィルムというやっかいなものを腸に形成していきます。
これは菌糸をだして腸壁にがちがちに絡みつき、消化吸収を落とし、リッキーガットの原因になります。
また、カンジタ菌は小麦や砂糖などの糖質が大好きなので、パンや甘いものをたくさん食べると、お腹の中で増殖しやすくなります。
そのため、小麦や甘いものを控えて、健康的な身体を意識して、ストレスをため込まない生活をおくることがリッキーガットの改善につながるのです。
まとめ
さきほど小麦や乳製品がリッキーガットの原因となると言いましたが、まずは”2週間完全に断つ”ことが理想的です。
小麦や乳製品に含まれるグルテンやカゼインは、中毒性があるので私たちは「おいしい!」「もっと食べたい!」なってしまうので、一度食べ始めると何度も食べはじめてしまいます。
そのため、”2週間完全に断つ”ことを意識してください。
2週間がたつ頃には、それを食べたい欲はほとんどなくなっているはずです。
最後に、この記事は”9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 作:金津里佳”という本を参考としています。
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